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依存先を増やすのは良いこと?うまく依存した方が自立しやすい理由

自立とは依存先を増やすこと

「自立とは、依存できる先を増やすことである」という言葉をご存知でしょうか。

「どんどん依存していい」…これは、これまでの依存に対する考え方を180度変えてくれる、画期的なテーマとして、近年、ネット上で広く注目されるようになりました。

今回は、「依存できる先を増やすことが、自立につながる」と言える理由についてご紹介していきたいと思います。

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出典は?

「自立とは、依存できる先を増やすこと」…この言葉が、初めて登場したのは、2011年に出版された『生きる技法』という本です。著者は、東大教授の安冨歩氏。

この本自体は、特に「ベストセラー」となったわけではありませんが、今回のテーマである「自立とは依存する先を増やすこと」のキーワードが注目され、各種メディアで紹介されたことで話題となりました。

依存先を増やすことが、自立につながる…

もしも、これが本当なら、家族や友人に対する「依存」で悩んだとき、「依存をやめる」のではなく、「依存先を増やせば自立できる」ってことになりますよね。

「依存」はしてもいい

「依存」と「自立」というのは、一見するとまったく正反対のキーワードです。一般的には、「依存しないこと」が自立だと思われがちです。

でも、この『生きる技法』で言われているのは…

「依存は当然するべきもの」

 ↓

「依存する先が一つしかないのが問題」

 ↓

「多くのものに依存できる人は、すでに自立している」

ということなんです。

依存を完全にやめるのは不可能

例えば…

ニートの男性が、両親に完全に生活を依存している… というようなケースを考えてみましょう。

ここでニートの男性が「もう親への依存をやめよう」と思ったところで、完全に親元を離れて独り立ちする…なんていうのは、かなりのエネルギーを要しますよね。

それに、失敗した時のリスクも甚大です。

そこで、「両親への依存をやめる」のではなく…

「両親には依存したままで、依存できる先を増やす」という風に、発想を変えよう…ってことなんです。

この例でいえば、両親に現在の生活を100%依存しているなら、それを「70」まで減らしてみる。

残りの「30」は、週1回のアルバイトで賄ってみる…ということです。

こうなると、完全な「独り立ち」ではないものの、最低限「食費だけは自分で出す」という状態になりますよね。

アルバイトのシフトを、週1から週2、週3…と増やしていけば、依存する先が両親とバイト先の2種類に分散されるわけです。

友人に依存していい

また、親以外にも、もしも信頼のおける友人がいるなら、「友人に依存しても構わない」ということになります。

「依存」の問題で最も深刻なのは、依存先が「両親だけ」「友人だけ」のように、狭く限定されてしまうことです。

こうなると、「たった1つ」の依存先から抜け出すのがかなり難しくなります。また、「依存できなくなった時のリスク」も大きいですよね。

しかし、依存先を増やして、「両親と友人とバイトで、3分の1ずつ依存している…」という状態になれば、それは結果的に、「自立」へとつながっていく… ということなんです。

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リスク分散が自立につながる

上記の例で、あなたが生活のすべてを両親に依存している… という場合、もしも両親から「出ていけ」と言われたらどうなりますか?

あなたはその時点で、生活の手段が完全に失われてしまいますよね。

また、「唯一の依存先がなくなる」ことを恐れるあまり、両親への依存心がさらに強まっていく… という悪循環に陥りがちです。

親に依存できなくなっても大丈夫

しかし、ここで「友人にも半分依存している」という状態ならどうでしょうか。

仮に両親から追い出されたとしても、「友人を頼れば大丈夫」という発想ができます。

また、友人以外にも、「まだバイト先がある」「他の友人も頼りになる」「バイト先で知り合った社長さんにも、いざとなれば頼れる」という風に、依存できる先を増やしておけば…

結果的に、「全員にいつでも依存できるが、100パーセントの依存しない。誰に切られても、自分は生きていける」という状態になります。

これがつまり、「自立」ってことなんです。

人はみな他者に依存して生きている

「他人に全く依存していない」…なんて言う人はこの世にいません。人は本来、互いに助け合って生きるものだからです。

依存癖で悩んでいる人が、「たった1人の依存相手」から抜け出すために、他の依存先を増やしていくことができれば…

誰に依存しても構わないわけですから、それはもうすでに「自立した状態」…っていうことなんです。

まとめ

いかがでしたか。

今回は、近年ネット上で急速に話題になっている、「自立とは依存先を増やすこと」というテーマについてご紹介してきました。

「親に依存する、子供に依存する、妻に依存する…」これらが問題なのは、依存先が「たった1つ」しかないためです。

こうなると、人は「依存できなくなれば生きていけない」という発想をするため、さらに依存を強める… という悪循環に陥ってしまうんです。

もしも、あなたが現在、「〇〇に依存しちゃってるかも…」という心配があるなら、その依存を無理にやめようとするのではなく、「新しい依存先を開拓してみよう!」と、発想を転換してみてはいかがでしょうか。

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