「自分の親を尊敬できない」と悩んでいませんか。
近年、「親を尊敬できない」という人が増えています。
しかし本来、両親というのは、もっとも身近な尊敬すべき対象です。
それなのに、「実の親を尊敬できない」ようだと、自分自身に対しても誇りや自信が持てなかったりなど、様々な弊害が生じます。
そこで今回は、自分の親を「尊敬できない」と感じた時に知っておくべき3つのポイントについてご紹介していきます。
親を尊敬できない理由
「親を尊敬できない」と一口に言っても、そのケースは様々です。
・親の素行や性格に問題がある
・親が育児にあまり積極的でなかった
・親がコンプレックスを抱え続けて生きている
・親が子供を虐待してきた
などなど、家庭によって千差万別です。
しかし、どのような状況であっても、ただ一つ確実に言えるのは…
あなた自身も、親のそうしたマイナスの性質なり要素を多少なりとも受け継いでいる…、ということです。
「自分にもある」と考える
例えば、親が対人恐怖症気味で、一つの職場が長続きせずに転退職を繰り返し、結果、十分に子供を養えなかった…という場合。
子供は、それが理由で「親を尊敬できない」と考えているとします。
親のこうした「対人恐怖症気味」の性格は、子供の性格にも少なからず影響を与えます。
極端な話、親が対人恐怖症気味なら、子供も対人関係で悩む可能性は濃厚なんです。
ここで、重要なのは…
親とよく似たコンプレックスが、「自分にも多少はある」と自覚して認めることです。
親の悩みを自分が克服する
ここに気づけば、親のコンプレックスを「とがめる」という発想はなくなっていきます。
なぜなら、自分のコンプレックスの克服の方が、よっぽど重要だと気づくからです。
そして、親から受け継いだコンプレックスに子供が気がついて、いつか克服できたなら…
そこから、親に対し、感謝と尊敬の念が生まれます。
「親のおかげで、自分はコンプレックスを克服できた」と思えるようになるからです。
コンプレックスが強いと親を尊敬できない
逆に言えば、何十年たっても、親を尊敬できない人というのは…
親から受け継いだコンプレックスを克服できずに抱え続けている人に他なりません。
上記の例で言えば、自分自身が、対人恐怖症で悩んでいるからこそ…
対人恐怖症を克服できなかった親を許せず、尊敬できないのです。
親を尊敬できないときの対処法
最も重要なのは…
自分のコンプレックスは親の代に起因し、それを受け入れた上でコンプレックスを克服することです。
コンプレックスの克服は容易ならざるものです。本当に難しいと言えるでしょう。
でもここで、「親は克服できなかった」なんて、いつまで言っていても仕方ありません。
コンプレックスで悩み続けるのもあなたであり、コンプレックスを克服して幸せを得るのもあなた自身だからです。
つまり、最も肝要なのは、あなたの中にあるコンプレックスやトラウマを少しずつでも克服していく姿勢です。
自分自身のコンプレックスやトラウマと向き合っていく中で…
「親も、こんなコンプレックスを抱えながら、よく子供を育ててくれたなぁ」
という、敬意にも似た思いが生じていくことでしょう。
また、コンプレックスを克服していく過程で…
「自分の親は、なぜ克服できなかったのか」という、真の原因なども見えてきます。
そして、最終的に、自分の中にあるコンプレックスを克服できたなら…
「親が身をもって教えてくれたおかげで、自分はコンプレックスを克服できた」と思えるはずです。
その時初めて、親に対して感謝と尊敬の念を抱けるようになります。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、自分の親を「尊敬できない」「好きになれない」「感謝できない」と感じた時、知っておくべきこととして…
・子供のコンプレックスは、親の影響を受けているケースがほとんど
・親を軽蔑するのではなく、自分のコンプレックスと向き合って克服していく
・親由来の悩みやコンプレックスを克服できたときに初めて、人は心から親を尊敬できるようになる
以上、3つのポイントについてご紹介してきました。
逆に言えば、あなたが親を尊敬できないと感じるのは、あなたが自分の悩みを解決できていないからです。
こうなると、親を尊敬できず、自分自身の悩みも解決しないまま…という悪循環に陥りがちです。
自分の親を尊敬できなかったり、軽蔑しそうになったときは、ぜひ、このことを思い出してみるようにしましょう。