学生時代の友人と一緒に、会社でも起ち上げてみようか… なんて考えていませんか。
近年は、正社員雇用自体がますます狭き門となり、「自分で起業する」という選択肢も、以前に比べてだいぶ一般的なものになっています。
しかし、ここで問題となるのは…
「一人で起業するのか、それとも、友人と一緒に起業するのか」
という問題です。
信頼していた友人に裏切られ、「こんなはずじゃなかったのに…」
なんてことにならないよう、仲間や友人同士での企業におけるデメリットについても、予めよく知っておく必要があります。
そこで今回は、友人を誘って一緒に起業する際の、5つのデメリットについてご紹介していきます。
1.能力が伴っていない
最大の問題は、「能力」が伴っていないことです。
これは特に、学生時代の友人と若いうちに起業するケースにありがちです。
つまり、知識も社会経験も全くない者同士で手を組んでも…
肝心の能力が伴っていないため、事業の運営もなかなか思うようにいかない…ってことなんです。
安易に担当を決めてしまう
ありがちなのは、「お前は計算が得意だから経理担当」というように、安易に役割分担を決めてしまうケースです。
でも、計算が得意というのは、あくまでも学生のレベルに過ぎません。
会社として事業を営んでいくには、計算が得意、語学が得意、というような具体的なスキルよりも…
むしろ、判断力や洞察力など、数値化できない能力の方が重要になってきます。
こうした「社会で必要な能力」を備えているか否かというのは、学生の頃にはなかなか分からないものです。
お互いの能力をまだ見極められてない状態で、安易に起業するのは禁物です。
2.相手の悪い面をまだ知らない
また、「仲間と起業してみて、はじめてその仲間の嫌な面が見える…」なんてこともよくあります。
たとえば、「時間にルーズ・嘘をつく・人のせいにする」等々…
こうした性格は、社会人としては完全に「NG項目」なのですが、学生時代を一緒に過ごしたくらいでは、なかなか見えてこないものです。
もしも、学生時代の友人と企業を考えているのなら、相手の人格をきちんと見定めてからにしましょう。
3.実は一人でもできる
また、もしもあなたが現在、資金調達のメドさえ立っているのなら…
「友人は誘わずに、自分ひとりで起業する」という選択肢もあります。
現在は、必要な情報のほとんどがインターネットで入手できるうえ、細かい作業や経理などの事務作業も、アプリや外注で賄うことが可能です。
友人はどうしても必要か
実際のところ、どうしても友人を誘わなければいけないケースというのは、その友人に突出した能力や資金力・人脈などがある場合のみです。
今あなたが誘おうと考えている友人は、本当にそれらを兼ね備えているでしょうか。
ひょっとしたら、「あなたの足を引っ張るだけ」なんてことも、大いにあり得ます。
「起業は、ひとりでも十分可能ではないのか。どうしても、その仲間が必要なのか」
それらを予めよく吟味すべきでしょう。
4.成功しても失敗しても揉める
お金に関することというのは、昔から友情を破壊する最たるものです。
十分な信頼関係が培われていない友人と安易に企業すると、事業が失敗した時、或いは成功しても、いずれ必ず揉めることになります。
事業が成功した場合には、「どちらの取り分が多い」「どちらの功績か」という点で揉めるでしょう。
また、事業が失敗した場合は…
どちらが負債を背負うかで揉めたり、責任のなすり合いなども十分想定されます。
完全な信頼関係が出来上がっていないうちは、「100パーセント揉める」ということを想定しておかなければいけません。
5.一生の親友である保証はない
また、ここが一番重要なところですが…
その友人が、「一生の親友」である保証はどこにもありません。
極端な話…
「友人のために命を張れる」というくらいの覚悟がないなら、やはり友人と一緒に起業などはするべきでないでしょう。
「成功しても、失敗しても、お互いがお互いを絶対に裏切らない」
そういった強い信頼関係が構築されているか否か、それをきちんと確認しておくようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか。
今回は友人と起業する上でのデメリットとして…
1.能力が伴っていない
2.相手の悪い面をまだ知らない
3.実は一人でもできる
4.お金で揉める可能性が高い
5.一生の親友である保証はない
以上、5つのポイントについてご紹介してきました。
今や、経理などの事務作業も外注で行なわれる時代です。
何もかも自分一人でしなければいけなかった昔と違って、外注による分業化で、あなたはより本業に専念できるでしょう。
つまり、「ひとりでもできる」可能性が、以前よりも格段に高まっているんです。
仲間や友人との企業を考える前に、まずは「一人ではどうしても無理なのか」というポイントをよく考えてみるようにしましょう。