「小さい頃から、何かにつけて、親が『否定的』だった…」
「親から『否定』され続けてきたため、トラウマになってしまった…」
と、悩んでいませんか。
近年、両親に植え付けられた幼少期のトラウマを抱え続けたまま大人になった人が増えており、こうした大人は「アダルトチルドレン」と呼ばれています。
また、20代後半になってもこうしたトラウマを抱え続けてしまうと、仕事や結婚など、その後の人生にも大きく支障が出てしまいます。
そこで今回は、親の否定癖が原因となって起こるトラウマの典型的な症状と、そのトラウマを確実に断ち切るための方法についてご紹介していきます!
「否定的な親」とは?
幼少期のトラウマを抱えたまま大人になる「アダルトチルドレン」。これを生み出してしまう最大の原因の1つは「親の否定癖」です。
つまり、子供が何か意見を言ったり何か新しいことを始めようとすると、親がそのたびに子供を「否定」して、小言を言い続けたり子供の人格を批判したり、最悪の場合、暴力を振るう… というケースです。
こういう親に育てられた子供は、その後の人間関係で、次のようなトラウマを抱えることになります。
●自分を肯定できない
●全て自分の責任だと感じる
●他人にいつも責められていると感じる
では、1つずつ見ていきましょう。
自分を肯定できない
アダルトチルドレンの多くは、「自己肯定感」を持つことができません。
自己肯定感とは、「自分で自分を受け入れる」「自分は他人から受け入れられている」という感覚のことです。
本来、子供を100パーセント肯定しなければいけないはずの親が、子供を否定し続けてしまうと…
子供は「自己肯定感」を持つことができず、他人と上手く接することが難しくなります。
「受け入れてもらえない」という不安
たとえば、
新しい友達ができたときや新しい職場に配属された… というようなとき、自己肯定感のある人は、新しい環境を恐れることなくスムーズに人の輪に入っていることができます。
ところが、親から否定され続けて育った人というのは、常に「自分は受け入れてもらえないかもしれない」という不安を抱えているんですね。
そのため、新しい人間関係になかなか馴染めず、友人もできにくい…といった状況になってしまうんです。
他人がすべて敵に見えてしまう
「他人に否定される感覚・他人から責められている感覚」を日常的に持ち続けてしまうと…
自分以外の他人が、すべて「敵」に見えてしまうことがあります。
これは、アダルトチルドレンの人が他人とうまく付き合えない最大の要因です。
いつでも「責められている」と感じる
極端な例で言うと…
あなたが上司に書類を提出して、「ここはどうして、こういう書き方をしているの?」と、質問されたとします。
今の文面だけ見れば、「ただの質問」ですよね。上司はただ単に、あなたに「理由」を聞いているだけです。
しかし、幼い頃から親に「否定」され続けてきた人は…「私は責められている」と考える癖がついてしまっています。
そのため、上司から「どうしてこういう書き方なの?」と聞かれただけでも、「この書き方は、まずかったですか?すみません、すみません…」と、平謝りになってしまう、というようなケースです。
これは、あなたが上司に「責められている」と反射的に判断してしまうためです。
あなたがこのような対応を続けていると…
周囲は次第に「いや、べつに、謝って欲しい訳じゃないんだけど…」のように考えますから、あなたへの意見や質問を遠慮するようになり、あなたと距離ができていきます。
こうして、「対人関係がいつもうまくいかない…」ということになってしまうんです。
対処法は?
今回ご紹介した「他人がすべて自分を責めているように感じる」などの症状はすべて…
あなたの親が、小さい頃からあなたを「否定」し続けてきたことによって生じているものに他なりません。
そのため、対処法は、「親から完全に自立する」これ以外にありません。
カウンセリングは有効?
カウンセリングなどを紹介しているところもありますが、あまりおすすめはしません。
たとえ、詳細なカウンセリングを受けて、そのときは気分が楽になったたとしても…
親との心理的な距離が近い以上、「親から否定された」という記憶は拭えず、常にあなたの心につきまとうからです。
そのため、何よりもまず、あなたは親から確実に「離れる」必要があります。
親から自立して、経済的にも心理的にも距離を置くことができれば、
「なぜ、こんな親のことをずっと怖がっていたんだろうか… むしろ、自分の親は哀れむべき可哀想な人なんじゃないのか…」
と、親の状況を一段上から見下ろすことができます。こうなれば、「しめたもの」です。
親から自立することによって、親に「否定された」というあなたのトラウマは次第に解消されていきます。
それまでは、「いつか必ず自立する」と決めて、コツコツと目の前の仕事や課題などに取り組んでいく以外に抜本的な改善方法はありません。
まとめ
今回は、アダルトチルドレンが、幼少期に否定癖のある親から否定され続けたことによって起こる「対人関係の悩み」についてご紹介してきました。
大切なのは、親と完全に「距離」を置くことです。
たとえ、今は自立できていなくても、「将来必ず自立する!」と決めることです。
このように決意すれば、「親から離れるためにはどうすればいいか」ということを考えるために脳が活動して、最大限に活性化し始めますから、「親に否定された」というトラウマの記憶は次第に解消されていきますよ!