「ナシ寄りのアリ」
「アリ寄りのナシ」
この2つのフレーズ、2017年頃からTVやネットなどでよく耳にするようになりましたよね。
でも、どちらの方が「アリ」なのか、意味はどれくらい違うのか、というのは…
実際のところ、若者でもあまりハッキリとは分かっていない… という現状があります。
そこで今回は、「ナシ寄りのアリ」と「アリ寄りのナシ」
この2つの意味の違いや使い方について、実際の用例も交えながらご紹介していきます!
普通の「アリ/ナシ」とどう違うの?
まずはじめに、「ナシ寄りのアリ」と、「アリ寄りのナシ」の違いを考える前に…
これらの一連のフレーズと、通常の「アリとナシ」との違いを把握しておかなければなりません。
「アリ」は、「アリ・OK」ということ。
そして「ナシ」は、「ナシ・NG」ということですよね。
それ以上でも、それ以下でもなく、「中間」はありません。
グレーゾーンを表す
しかし、今回のテーマである、
「ナシ寄りのアリ」
「アリ寄りのナシ」
これらは一言で言えば、アリとナシの「中間のグレーゾーン」。つまり…
「アリでもナシでもない領域」を表す、ということになります。
アリか、ナシか
グレーゾーンを理解していただくために、次のようなケースで考えてみましょう。
あなたが友人と、新しくできたラーメン屋さんに行って、例えば、「フルーツ入りのラーメン」のような珍しいメニューを注文したとします。
食べ終わった後で、友人から「アリだと思う?ナシだと思う?」と聞かれたとき…
初めて食べた「珍しいメニュー」なわけですから、ハッキリと「アリかナシか」なんて断定できないですよね。
味はアリ?でも…
「味」という観点から見ると、美味しければ中に何が入っていようと、それはそれで「アリ」かもしれない…
でも、そもそも「ラーメンにフルーツを入れる」という発想は、普通は「ナシ」なのではないか…
というような、「ハッキリと可否を判断できない状況」というのは、世の中には往々にしてありますよね。
そんなときに重宝する便利なフレーズが、今回ご紹介している「ナシ寄りのアリ」と「アリ寄りのナシ」という言い方なんです。
ナシ寄りのアリ?
上記の例で、もしもあなたが「フルーツ入りのラーメン」に対し…
「フルーツの甘酸っぱさがちょっと気になったけれど、これはこれで美味しい」
と感じたのなら、結論は、「おいしい、アリだ」というプラスの評価ですよね。
この場合は、「ナシ寄りのアリ」となります。
アリ寄りのナシ?
これとは反対に、あなたが「フルーツ入りのラーメン」を食べて…
「味そのものは悪くもなかったけれど、やっぱり、この甘酸っぱさにはどうも違和感があるから、多分2回目は来ない」
と感じたのなら、結論は、「多分2回目は来ない」の部分です。
これはマイナスの評価ですから、「アリ寄りのナシ」ってことになります。
実際の用例は?
では、ネット上に投稿された実際の用例を見てみましょう。
ナシ寄りのアリ
まずは、「ナシ寄りのアリ」からです。
結論部分が「アリ」なので、全体としては「プラス」の判断です。
・生クリームが多すぎると気持ち悪くなるけど、好きだから、ナシ寄りのアリ。
・ジャニーズWESTのリーダーは、大毅くんでも全然ナシ寄りのアリ。
・路上ライブ見てきたけど、近いしちょうど無駄時間だったから、ナシ寄りのアリだった。
つまり、不満点や腑に落ちない点はあるものの、「一応アリ」ってことになります。
アリ寄りのナシ
次は、「アリ寄りのナシ」です。
・コンパで、相手を触りながら会話するのは、アリ寄りのナシだな。
・外付けのハードディスクは、互換性の問題もあるから、選択肢的にアリ寄りのナシ。
・最近、「卍!」とか使ってる人多すぎ!そうゆうのって、アリ寄りのナシだからね!
こちらは、結論は「ナシ」ですから、全体の意味は「マイナス」になります。
まとめ
いかがでしたか。
こうしてみると、「グレーゾーン」を一言で表すことができる、「ナシ寄りのアリ」と「アリ寄りのナシ」。
この2つは、意外と必要なフレーズかも…って思いませんか?
テレビ番組の若者特集や、ネット記事などを見ていると…
「ナシ寄り…」「アリ寄り…」に関する言葉が、「やたらいっぱいある」というような印象を受けますよね。
でも、実際のところ、特によく使われているのは今回ご紹介している、
「ナシ寄りのアリ」
「アリ寄りのナシ」
この2つのフレーズです。
つまり、「グレーゾーンを表すための言葉」ということになります。
これが基本になりますから、この2つの意味と使い方を押さえておけば、会話の幅がぐっと広がりますよ!
追記
今回ご紹介した以外にも、「アリ寄りのアリ」いうのがあり、これは「非常に、最も、アリである」という、最上級の意味を表します。
こちらの記事も、ぜひ参考になさってみてください。